若年性認知症の推定発症年齢の平均は51歳前後と言われていますが、それは突然起こるものではありません。

認知症の主な原因となる疾患には、アルツハイマー病、脳血管障害、びまん性レビー小体病、ピック病、パーキンソン病、脳腫瘍などがあり、これらを更にさかのぼると、糖尿病、高血圧、高コレステロール、高脂血症、肥満などの生活習慣病が大きく関係していることが分かります。

つまり、認知症になる原因のもとには、不規則な生活習慣によるものが数多くあり、認知症が発症するまでの数年から数十年の長い時間をかけて、さまざまな危険因子を増やし続けているのです。

そういった危険因子を減らし、生活習慣を改善して認知症を予防するとともに、定期的な健康診断や脳ドックを利用して早期発見に努めましょう。

生活習慣病を治療・予防しよう

糖尿病、高血圧などの生活習慣病は、健康な人に比べて認知症の発症率が高いと報告されています。特に、若年性認知症の原因で1位を占める「脳血管性認知症」は、脳卒中などの脳血管障害によって起こるもので、生活習慣との深い関係があります。生活習慣病の予防・治療は、認知症を予防することにつながるのです。

食生活を改善しよう

栄養の偏りがちなバランスの悪い食事や脂肪分の多い食事など、不規則な食生活を送っていませんか?魚や野菜を積極的に摂取し、和食中心のヘルシーな食事を心がけましょう。

運動不足を解消しよう

適度な運動は、肥満や高血圧などの生活習慣病を予防し、健康な身体を維持するとともに、脳の働きを活性化させてくれます。ウォーキング、ジョギング、スイミング、ダンス、ストレッチなど、適度に運動する習慣を身につけましょう。

適度にストレスを解消しよう

過度のストレスは体内バランスを崩し、認知症になるリスクを高めます。しかし、「ストレス社会」と言われる現代社会では、多くの人が精神的疲労やストレスによる病気のリスクを抱えて生活しなければならない現実があります。ストレスの原因を探り、適度に解消していくことで認知症のリスクを抑えるとともに、適度なストレスを持って脳によい刺激を与え、健康な身体を作りましょう。

喫煙はリスクを高める

喫煙は、認知症だけでなく全ての疾患の原因となり、死亡のリスクを高めます。「百害あって一利なし」と言われるように、人体に与える影響は恐ろしいものです。禁煙するとともに、副流煙を吸わない環境を作りましょう。

飲み過ぎに注意しよう

適度な飲酒は認知症のリスクを減少させるという報告があります。しかし、飲みすぎは逆効果。長期多量の飲酒はアルコール性認知症のリスクを高めてしまいます。「飲み騒ぎ」が高める認知症のリスクを忘れず、注意しましょう。

睡眠不足を解消しよう

睡眠不足は認知症だけでなく、身体や心に大きな影響を与え、さまざまな病気を引き起こす原因になります。また、睡眠不足は集中力・判断力を低下させ、交通事故を起こす確立も高めます。若年性認知症の主な原因の割合の第3位は交通事故などによる頭部外傷の後遺症であり、病気だけでなく、こういった突然の事故による認知症のリスクを背負うことにもなるのです。規則正しい生活を送り、十分な睡眠を心がけましょう。

趣味や旅行を楽しもう

趣味や生きがいを持つことは、ストレス緩和、精神安定などの効果があり、脳によい刺激を与えることで集中力や判断力を高めてくれます。仕事や家事に追われる毎日の中に、趣味や旅行を楽しむ時間を持ち、生きがいのある生活を送りましょう。

朝日を浴びよう

昔から「朝日を浴びると健康に良い」と言われています。 私たちは1日24時間という地球の自転周期に合わせた毎日を過ごしていますが、人間の体内時計は1日25時間でできています。その1時間のずれをどこかでリセットしなければ、昼と夜が逆転したり、不眠になったり、不規則な生活につながってしまいます。毎朝一定時間、日光を浴びて脳を活性化させることによってこの体内時計がリセットされ、生体リズムを整えてくれるのです。

コミュニケーションを大切に

孤独感や寂しさは、認知症になるリスクを高めるという報告があります。人との関わりを持ち、よく喋り、よく笑い、感情豊かな人生を送ることも、認知症予防のひとつです。